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橘小夢 水魔

商品NO. A2-89-373-05
タイトル 水魔
作者 橘小夢
年代 昭和7(1932)年
状態 焼け,破れ
サイズ 27×38cm
価格 SOLD
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 本作「水魔」が発表されたのは昭和7年、神田三省堂にて開催された橘小夢個人展覧会でのことである。しかし発表後、内務省からの発禁処分を受け、数百枚制作された「水魔」は全て没収されることとなった。そのほとんどが焼き捨てられたのであるが、何枚かを取り置くことが内緒で許されたという。
 おそらく「裸の女性が描かれている」という理由から下された発禁処分であったのだろう。だが水面を思わせる波紋や、波のような表現、水底から立ち昇る泡といった多視点的な描写は、扇情的というよりもむしろ、どこか幻想的な印象を作品にもたらしている。

橘小夢(たちばなさゆめ)
明治25年(1892)〜昭和45年(1970)
日本画家。黒田清輝に洋画を、川端玉章に日本画を学ぶ。民話や伝説をモチーフとした日本画や版画を多く手掛け、雑誌や小説の挿絵画家としても活躍した。