とうかいどうごじゅうさんつぎ
享和2年(1802)に刊行が始まった『東海道中膝栗毛』は、庶民の間に圧倒的な東海道人気を呼び起こした。東海道の宿場を描いた浮世絵も多く出版されたが、そのなかでも最もよく知られ、かつ最も完成度が高いのは、 広重 によるこの『 東海道五拾三次 』であろう。「保永堂版」として知られる本シリーズは、天保3年(1844)から同5年(1846)にかけて刊行された。情緒豊かな自然の景の中に、町を訪れた旅人やそこに暮らす人々をいきいきと描いており、単なる 風景画 の枠にとどまらない、一種の報道的要素を備えた作品といえる。 葛飾北斎 の『 冨嶽三十六景 』と並ぶ、浮世絵 名所絵 の傑作である。
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