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歌麿 艶本多歌羅久良 3冊

商品NO. A1-86-207
タイトル 艶本多歌羅久良 3冊
作者 歌麿
状態 穴,シミ
サイズ 15×21cm
価格 SOLD
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上中下三冊組の艶本。跋文には「曲取主人」と記されている。これは『椿説弓張月』や『南総里美八犬伝』で知られる戯作者・曲亭馬琴の隠号。恐らく馬琴の生涯では唯一の艶本であろう。この有名戯作者の物語に絵を添えるのは「女絵」の第一人者、喜多川歌麿。本作は寛政12年(1800)刊行の作で、歌麿晩年の作であるが、柔軟な線描と落ち着いた画面構成に円熟した技量を窺わせる。物語の主人公は、江戸に暮らす夫婦。絶倫の女房に辟易した男は根岸の別荘に避難するが、男の浮気相手や女房の間男が登場して、夫々に淫行を繰り広げる物語内容となっている。 (参考)白倉敬彦『絵入春画艶本目録』平凡社、2007年、p.94

歌麿(うたまろ)
宝暦3年(1753)?〜文化3年(1806)
浮世絵師。別号は多数あり、豊章・石要・木燕・燕岱斎・紫屋などの例がある。『浮世絵類考』には「はじめ鳥山石燕門人にて狩野派の画を学ぶ」とあるが、初期作品において石燕の影響は顕著ではなく、筆法は勝川派風である。後に版元蔦屋重三郎の知遇を得て、天明後期から寛政前期(1800年前後)に掛けて同版元の多色摺による絵入狂歌本多数に作画し、刊行する。写実的な新境地をみせて次第に人気上昇。寛政3年頃には「美人大首絵」という新様式の 美人画 を発表。背景を雲母摺や黄潰しで処理した独特の様式で美人絵師の第一人者となる。