北斎 百人一首うばがえとき 藤原敏行朝臣
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「百人一首うばがえとき」とは、「百人一首の和歌の内容を乳母が子供に絵で説明する」という意味。和歌に詠まれた情景が、歌人たちと同時代の風俗に、あるいは江戸時代の風俗に見立てられて描かれている。当初100枚組として企画されたが、実際に完成したのは27枚である。
本作は藤原敏行の句「住の江の岸に寄るなみよるさへや 夢の通い路人目よくらん」を扱った一枚。
北斎(ほくさい)
宝暦10年(1760)〜嘉永2年(1849)
浮世絵師。狩野派、土佐派の画法を学び、司馬江漢などの 洋風 銅版画にも関心を寄せるなど、破天荒な修業生活を送る。版画ほか肉筆画にも傑出し、印象派に影響を与えた。