月岡芳年

「最後の浮世絵師」月岡芳年の、最晩年の大作『 月百姿 』。全百枚からなるこのシリーズは、和漢の物語や詩歌、謡曲の中の月にまつわる場面を題材とした 歴史画 である。
源氏物語や平家物語、忠臣蔵など、作中で扱われる主題の多くは伝統的に描かれてきた説話である。しかし人物の表情ひとつをとっても、決して形式的な表現に陥らずに、それぞれの内面感情までをも描き出しており、まさに他に類を見ない 歴史画 といえるだろう。

また、爪のように細い三日月から画面いっぱいに明るく広がる満月まで豊かに表情を変えたかと思えば、あるときは水面に揺らぐ月、またあるときは画面の中に直接的には描かないなど、「月」の描写にも芳年の趣向が凝らされており、見る者をいつまでも飽きさせない楽しい作品である。>販売中の月百姿作品はこちら >月百姿の査定・買取はこちら

君は今駒かたあたりほとゝきす
君は今駒かたあたりほとゝきす
 たか雄

月下の斥候 斎藤利三
月下の斥候 斎藤利三
南屏山昇月 曹操
南屏山昇月 曹操
花山寺の月
花山寺の月
史家村月夜 九紋竜
史家村月夜 九紋竜
法輪寺の月
法輪寺の月
原野月 保昌
原野月 保昌
五條橋の月
五條橋の月
金時山の月
金時山の月
読書の月 子路
読書の月 子路
やすらはて寝なましものを小夜ふけて かたふく迄の月を見しかな
やすらはて寝なましものを小夜ふけて かたふく迄の月を見しかな
たのしみは夕顔たなのゆふ涼 男はてゝら女はふたのして
たのしみは夕顔たなのゆふ涼 男はてゝら女はふたのして
きぬたの月 夕霧
きぬたの月 夕霧
玉兔 孫悟空
玉兔 孫悟空
賊巣の月 小碓皇子
賊巣の月 小碓皇子
つきの発明 宝蔵院
つきの発明 宝蔵院
千代能かいたゝく桶の底ぬけて みつたまらねは月もやとらす
千代能かいたゝく桶の底ぬけて みつたまらねは月もやとらす
世尊寺の月 少将義孝
世尊寺の月 少将義孝
弓取の数に入るさの身となれは おしまさりけり夏夜月 明石儀太夫
弓取の数に入るさの身となれは おしまさりけり夏夜月 明石儀太夫
月の四の緒 蝉丸
月の四の緒 蝉丸
孝子の月 小野篁
孝子の月 小野篁
おもひきや雲ゐの秋のそらならて 竹あむ窓の月を見んとは 秀次
おもひきや雲ゐの秋のそらならて 竹あむ窓の月を見んとは 秀次
嵯峨野の月
嵯峨野の月
梵僧月夜受桂子
梵僧月夜受桂子
姥捨月
姥捨月
むさしのゝ月
むさしのゝ月
いてしほの月
いてしほの月
猿楽月
猿楽月
月明林下美人来
月明林下美人来
雪後の暁月 小林平八郎
雪後の暁月 小林平八郎
桜さくすみたの川にこくふねも くれて関屋に月をこそ見れ 水木辰の助
桜さくすみたの川にこくふねも くれて関屋に月をこそ見れ 水木辰の助
調布里の月
調布里の月
足柄山月 義光
足柄山月 義光
三日月の頃より待し今宵哉 翁
三日月の頃より待し今宵哉 翁
鳶巣山暁月 戸田半平重之
鳶巣山暁月 戸田半平重之
田毎ある中にもつらき辻君の かほさらしなや運の月かけ 一とせ
田毎ある中にもつらき辻君の かほさらしなや運の月かけ 一とせ
堅田浦の月 斎藤内蔵介
堅田浦の月 斎藤内蔵介
月のものくるひ 文ひろけ
月のものくるひ 文ひろけ
ほとゝきすなをも雲ゐに上るかな 頼政とりあへす 弓張月のいるにまかせて
ほとゝきすなをも雲ゐに上るかな 頼政とりあへす 弓張月のいるにまかせて
舵楼の月 平清経
舵楼の月 平清経
嫦娥奔月
嫦娥奔月
山木館の月 景廉
山木館の月 景廉
住よしの名月 定家卿
住よしの名月 定家卿
忍岡月 玉淵斎
忍岡月 玉淵斎
四条納涼
四条納涼
稲葉山の月
稲葉山の月
南海月
南海月
信仰の三日月 幸盛
信仰の三日月 幸盛
朝野川晴雪月 孝女ちか子
朝野川晴雪月 孝女ちか子
山城小栗栖月
山城小栗栖月
大物海上月 弁慶
大物海上月 弁慶
名月や畳の上に松の影 其角
名月や畳の上に松の影 其角
孤家月
孤家月
霜満軍営秋気清数行過鳫月三更 謙信
霜満軍営秋気清数行過鳫月三更 謙信
赤壁月
赤壁月
名月や来て見よかしのひたい際 深見自休
名月や来て見よかしのひたい際 深見自休
宮路山の月 師長
宮路山の月 師長
常にこそ曇もいとへ今宵そと おもふは月の光なりけり 玄以
常にこそ曇もいとへ今宵そと おもふは月の光なりけり 玄以
雨中月 児嶋高徳
雨中月 児嶋高徳
月宮迎 竹とり
月宮迎 竹とり
かしかまし野もせにすたく虫の音よ 我たになかくものをこそおもへ
かしかまし野もせにすたく虫の音よ 我たになかくものをこそおもへ
盆の月
盆の月
吉野山夜半月 伊賀局
吉野山夜半月 伊賀局
音羽山月 田村明神
音羽山月 田村明神
貞観殿月 源経基
貞観殿月 源経基
稲むらか崎の明ほのゝ月
稲むらか崎の明ほのゝ月
破窓月
破窓月
雨後の山月 時致
雨後の山月 時致
悟道の月
悟道の月
石山月
石山月
朧夜月 熊坂
朧夜月 熊坂
五節の命婦
五節の命婦
あまの原ふりさけみれは春日なる 三笠の山に出し月かも
あまの原ふりさけみれは春日なる 三笠の山に出し月かも
はかなしや波の下にも入ぬへし つきの都の人や見るとて 有子
はかなしや波の下にも入ぬへし つきの都の人や見るとて 有子
月夜釜 小鮒の源吾・嶋矢伴蔵
月夜釜 小鮒の源吾・嶋矢伴蔵
朱雀門の月 博雅三位
朱雀門の月 博雅三位
吼噦
吼噦
烟中月
烟中月
源氏夕顔巻
源氏夕顔巻
神事残月 旧山王祭
神事残月 旧山王祭
しはゐまちの暁月
しはゐまちの暁月
月輝如晴雪 梅花似照星 可憐金鏡転 庭上玉房馨 菅原道真
月輝如晴雪 梅花似照星 可憐金鏡転 庭上玉房馨 菅原道真
北山月 豊原統秋
北山月 豊原統秋
淮水月 伍子胥
淮水月 伍子胥
心観月 手友梅
心観月 手友梅
祇園まち
祇園まち
しつか嶽月 秀吉
しつか嶽月 秀吉
から衣うつ音きけは月きよみ またねぬ人を空にしるかな 経信
から衣うつ音きけは月きよみ またねぬ人を空にしるかな 経信
西宮夜静百花香 欲捲珠簾春恨長 斜抱雲和深見月 朧々樹色隠照陽 王昌齢
西宮夜静百花香 欲捲珠簾春恨長 斜抱雲和深見月 朧々樹色隠照陽 王昌齢
竹生島月 経正
竹生島月 経正
しらしらとしらけたる夜の月かけに 雪かきわけて梅の花折る 公任
しらしらとしらけたる夜の月かけに 雪かきわけて梅の花折る 公任
卒都婆の月
卒都婆の月
いつくしまの月 室遊女
いつくしまの月 室遊女
鶏鳴山の月 子房
鶏鳴山の月 子房
垣間見の月 かほよ
垣間見の月 かほよ
つきのかつら 呉剛
つきのかつら 呉剛
廓の月
廓の月
きよみかた空にも関のあるならば 月をとゝめて三保の松原
きよみかた空にも関のあるならば 月をとゝめて三保の松原
銀河月
銀河月
高倉月 長谷部信連
高倉月 長谷部信連
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