川瀬巴水 吉田乃雪晴
商品NO. | A1-85-055 |
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タイトル | 吉田乃雪晴 |
作者 | 川瀬巴水 |
状態 | 焼け |
サイズ | 50×36.4cm |
価格 | SOLD |
タグ |
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明治、大正を代表する版画家・ 川瀬巴水 は好んで富士の風景を作品に残しているが、本作もまた現在の山梨県吉田市新倉から臨んだ富士を描いたものである。 やわらかく分厚い雪が民家の軒を覆い、一日の始まりを告げる朝日がやがてそれらをきらきらと輝かせる。小さく描かれた人々が奥へと歩く姿が画面に有機的な動きを与え、その真上に富士はいつもと変わらぬ堂々たる様子で山深き土地の人々の営みを見守っている。
昭和19年に見本摺りをしたが、戦争のため、販売を見合わせていた作品。
27年ごろに本摺りをした初摺とみられる。
川瀬巴水(かわせはすい)
明治16年(1883)〜昭和32年(1957)
新版画 家。糸組物職商人の長男として生まれ、伯父には戯作者の仮名垣魯文がいる。 鏑木清方 の門人で、この時「巴水」の号を授かる。後に渡邊庄三郎と知り合い、更に同門の 伊東深水 の《近江八景》を見て、木版画に興味を持つ。大正7年(1918)には渡邊版画店から塩原三部作を発表し、以後生涯に渡って風景版画を数多く刊行。「 新版画 」の代表的作家として活躍する。