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東京十二題 (とうきょうじゅうにだい)

鏑木清方 のもとで絵を学んでいた 川瀬巴水 。彼に木版画の魅力を教えたのは、同門の 伊東深水 の作品《近江八景》であった。『東京十二題』は、《近江八景》を手がけた版元・渡邊庄三郎と組んで、『旅みやげ第一集』とともに最初に取り組んだ連作である。『旅みやげ第一集』が東北・北陸の風景に取材した作品であるのに対し、『東京十二題』は巴水が生まれ育った東京の風景を取り上げる。いわゆる名所として知られる場所は選ばれておらず、東京をよく知る巴水が心を惹かれた景色であることが特徴である。

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